ピンク・フロイド
(1967〜)

デイヴィッド・ギルモア(ギター)
シド・バレット(ヴォーカル)
ロジャー・ウォーターズ(ベース)
ニック・メイスン(ドラムズ)
リチャード・ライト(キーボード)
 ロック・シーンにおいて、ピンク・フロイドほど強烈な個性を放ったバンドはいないだろう。こやつらは一番カルト的なバンドかもしれない。しかしそこがまた僕のマニアック精神をくすぐる。僕はプログレッシブ・ロックが大好きで、プログレ系を聴きあさる毎日を送っていたが、しだいにこのピンク・フロイドとやらがとんでもない恐ろしいバンドだということがわかってきた。アルバムはどれも衝撃的で、僕はまさにラリッてしまった。

狂気

 ピンク・フロイドのアルバムはどれも個性的で、完成度が高く、おすすめだが、全て初心者に不向きというところが欠点で、どこから聴いたらいいのかは迷うところ。でもこの「狂気」はマストである。
 「狂気」は、プログレッシブ・ロックの頂点を示すものとして、チャートに15年間も居座り続け、ギネス記録にもなっているお化けアルバム。ロジャー・ウォーターズの霊的センスと、デイヴィッド・ギルモアの名演奏により、その魅力は今なお廃れていない。
 録音は緻密な計算のもとで行われ、そのトータルな流れは、ロックの限界を遙かに超越したものとなっている。聴けば聴くほど鳥肌がたってくる、まさしく完璧に完成されたアルバム、近寄りがたいアルバムである。


 ピンク・フロイドのファースト・アルバム「夜明けの口笛吹き」の一発目に流れる曲である。当時、サイケデリックな作風だったピンク・フロイドの、神懸かりといえる演奏を聴くことができる。ギター、ベース、ドラム、キーボードの何とも言えない組み合わせ。そのメロディ・ライティングの才能はただただ驚くばかりだ。ピンク・フロイドに永遠に存在し、存在していないメンバー、最高の実力者シド・バレット。これが彼の恐ろしさだ。

戻る