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Iron Maiden
1980
Iron Maiden
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結成25年を迎えても、二枚組CDを出すほど、まだまだ現役バリバリ元気の良い大御所アイアン・メイデン。バンド名は「鋼鉄の処女」という意味である。なんだか大昔に貞操を守るためにつけられたという鉄のパンツを想像してしまうのだが、ともかくうまいバンド名だといえる。アイアン・メイデンは数多くのアルバムを作り、どれも爆発的な人気があるが、その原点がここにある。この1枚からして、メタル・スピリッツは存分に感じられる。当時はパンク/ニュー・ウェイブの全盛であったが、そこにコテコテのメタルで勝負し、勝利した勇ましい奴らである。メタルのいいところは、麻薬的ともいえるクセになるような、確固とした様式美であるが、アイアン・メイデンはメタル様式を最も的確に表しているバンドではないかと僕は思う。歌はそれほどうまいというわけではないが、あのビブラートをきかせた叫び声といい、ツイン・リード・ギターのかっこよさといい、スピード感のある楽曲といい、飛び散るほどのエネルギーといい、これぞメタル。1曲目「Prowler」はまるでブラック・サバスを思わせる内容。7分の野心作「Phantom
of the Opera」は必聴である。メタルといえばアメリカというイメージが強いが、イギリスのメタルもやるときはやるってことだ。ジューダス・プリーストと共にブリティッシュ・メタルのゴッドと言えよう。 |
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