クラシックを聴く人は大人っぽくて上品だって? じゃあロックを聴く人は品がないのかい。そう思われるのは不本意である。たしかにロック音楽は破壊的であるし、血気盛んな若造たちが社会をぶっ壊そうと大声で叫んだような音楽である。たしかにロッカーにはドラッグジャンキーが多く、シラフな奴は一人もいないといってもいいくらいである。
 しかしだ。ロックを聴く人は品がないと思われちゃ困るぜ。大人の人が「わたくしは毎日クラシックを聴いているざますの。オホホ」という方がはっきりいって気色悪い。実は僕も一時期そのクラシック・インテリ一派だった。学生時代は、いかにも天才ぶって、クラシック音楽だけしか聴かなかった。チャイコフスキーやベートーベンなど、沢山のCDを買いあさったものである。それで自分が品の良い大人になったような気になっていたわけだ。でも後々から、それは間違いであることに気づいた。クラシックだけを聴くのが品がいいとかインテリっぽいとか、そんな固定観念は幼稚である。今の僕にとって、音楽に境界線はないと思う。カテゴリーに分けること自体がたわけたことである。クラシックだけじゃなくて、ロックもジャズもなんでも聴く方が人生はもっともっと楽しいじゃないか。
 そんなわけで、学校の音楽の授業にもぜひエレキ・ギターを!(2004/11/30)