レーナード・スキナード
Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd
1973
Lynyrd Skynyrd

 これはレーナード・スキナードの最初のアルバムだ。このアルバムからすでに貫禄十分。レーナード・スキナードならではの土臭さといい、哀愁といい、その後のスタイルというスタイルがこの時点でほぼ確立されている。イギリスのハードロック顔負けの分厚いギターの音圧を存分に堪能していただきたい。

 アメリカの片田舎を想像させる「Tuesday's Gone」は名曲中の名曲。冷静に聴いてみるとあらゆる楽器が順々に使われ、絶妙のハーモニーを紡ぎ出していることに驚く。ゆっくりと音を刻むリズムギターにホッとし、ピアノの音に癒され、リードギターの音色にうっとりさせられる。レーナード・スキナードはライバルのオールマン・ブラザーズ・バンドと違って、あまりギタリストで語られるバンドじゃないが、これほど心に響くギターの音色は他のバンドではあまり聴けるものではなく、唯一無二の輝きを持つギターだと思う。

 「Simple Man」も手堅い名曲。出だしからじわじわと盛り上げて行くその聴かせ方は感動的で、まるで映画を見ているかのようだ。ロック評論家でもある映画監督でもあるキャメロン・クロウがこの曲を自身の映画に使った気持ちもよくわかる。

 「Mississippi Kid」はスライドギターやハープなど、ブルース系の楽器を多数使ったこれまた泥っこい、いかにも南部風の音楽で、テンポが癖になる。アメリカのライブハウスなどで歌えば間違いなく受けるだろう。

 「Free Bird」はレーナード・スキナードの曲では最も有名な作品。10分近い演奏で、スローな前半からハイテンポな後半へとつないでいくドラマティックな歌である。右から左から次々とギターで応酬しまくる後半のギターバトルも聴きものだが、出だしのしんみりとしたリードギターはあまりにも有名で、出だしのところだけでもしばしば映画音楽などで使われる。日本でもスーパーマーケットなどのBGMで時々耳にしたりする曲で、アメリカン・ロックとして10本の指に入る名曲と言ってもよい。

バンド・アルバム・インデックス
1991
Christmans Time Again
Edge Of Foerever
Endangered Species
Gimme Back My Bullets
Nuthin' Fancy
Second Helping
Street Survivours
The Last Rebel
Twenty
Vicious Cycle