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Reggatta de Blanc
1979
Police
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ポリスのアルバムでは一番のオススメ。『アウトランドス・ダムール』のようなパンク・バンドとしての勢いを残しつつ、彼ら流のレゲエ・サウンドをさらに推し進め、より洗練されたサウンドに成長している。『ゴースト・イン・ザ・マシーン』、『シンクロニシティー』ほど完成されたものではないが、まだトリオとしてのギター・ベース・ドラム3ピースによるライブ・フィーリングをそのまま形にしている点では最高得点を進呈したい。
なんといっても「Message in a Bottle」が素晴らしい。のっけからかなり気持ちが良い縦ノリのサウンドである。ギターもベースもドラムもいたってシンプルであるが、これが3つ同時に音を奏でたときのマジックを存分に楽しめる。とくにベースが分厚くて良い(ポリスはギターよりもベースの方が音が大きいバンドである)。とても勢いを感じさせるが、分析してみると、数学的に計算の行き届いた曲構成であることに驚く。
タイトル曲「Reggatta de Blanc」も素晴らしい。レガッタとはボートレースのことだ。歌モノではないがポリスにしか出せない、洗練された大人のグルーヴ感を感じさせる。後半からどんどん盛り上がっていく熱い曲である。これまたトリオとしての音の3ピース・サウンド・マジックが楽しめる。
「It's Alright for You」、「Deathwish」、「No Time This Time」はパンク・バンドとしての面目躍如。「Bring
on the Night」、「Walking on the Moon」(ミュージック・ビデオは必見)、「The Bed's
Too Big Without You」の3曲は"白いレゲエ"とも称すべきナンバー。どれもシンプルで聴きやすいが、アルバム全体を通して聴くこともきちんと考慮されており、曲と曲の流れの美しさは絶妙だ。 |
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