あまりにも有名な「Eruption」におけるエディのギターは80年代隆盛となるメタル・ギターの元祖にして最高の形である。どこをとっても根っからのメタル小僧といった感があるヴァン・ヘイレン。メタルの醍醐味でもあるのりのりのコーラス、ディストーションとエコーがハマりまくったエレキ・ギターももちろんだが、ヴァン・ヘイレンは、まさにそのスタイルをもっとも洗練された美しい形で提示してくれたバンドだった。マイクを離さずひたすらバカを貫きとおしたデイヴ・リー・ロスのアドリブの利いた甲高いヴォーカルは、不思議なほど他のメンバーの演奏に完全に溶け込んでおり、4人のパフォーマンスが一体となって一気に聴く者を畳みかける。「Ain't
Talkin' 'Bout Love」「Atomic Punk」「On Fire」など、ひたすら我を忘れたように音楽の世界に没頭しているような、そんな雰囲気が楽曲全体から伝わってきて、まるでライブみたいだ。聴いてる方まで清々してくる。 |