僕がいつも楽しみにしていたバラエティ番組に「ヘビメタさん」というものがあった。これが残念ながら9月に終了してしまった。これは恐らく日本で唯一のヘヴィ・メタル(と演歌!)のためのバラエティ番組だった。30分の枠内にしては、あまりにも濃すぎる番組で、僕もかなり勉強させてもらった。ゲストに八代亜紀が登場するなど、すごい企画目白押しだった。思えばこの番組でヘビメタと演歌が3倍好きになったと思う。ヘビメタはロックのジャンルの中では最も奥の深いものだということもわかった。
この番組の進行役の一人がマーティ・フリードマンである。メガデスで大ヒットを飛ばしたスター・ギタリストである。毎週レギュラーで出演しているんだけど、彼はなんと日本語を話す。しかも日本人といってもわからないくらいに流ちょうな日本語である。マーティは大の親日家で、演歌に惹かれて日本に住み込んでしまったというくらいである。「ヘビメタさん」でも「美空ひばりはメタルだ!」と豪語し、それを自らの演奏で証明するところがかっこよかった(メタルの醍醐味はやっぱりこのキンキンのギターですな)。
この間、週刊誌「SPA!」でマーティ・フリードマンのインタビューをやっていたので、興味深く読ませてもらった。マーティは漢字を書くのが好きで、「画数が多い漢字を書いたら達成感がある」とのこと(笑)。彼がビートルズを嫌いだというのは残念だが、演歌とJ-POPの大ファンで、つんくを日本のブライアン・ウィルソンだとして崇拝し、あややが大好きというのだから日本人としてはなんだかありがたい気持ちになってくる。いくら日本が好きでもここまで好きにはなれないよ。そこまで日本を好いてくれてありがとう!と叫びたくなる。マーティほど身近に感じるギタリストはいない。いやー、一度で良いからマーティに会ってみたい。一緒に日本文化について語り明かしたいものだ。(2005/10/16)