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Highway 61 Revisited
1965
Bob Dylan
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アメリカでは、ボブ・ディランの人気は、ともすればビートルズ以上のものである。前作「Bringing
It All Back Home」でフォークのエレキ化に先鞭をつけるが、保守的なファンは、ライブ中ブーイング。ディランは涙を堪えてステージを降りたエピソードがある。しかし、ディランはその後も反対派に媚びることなく、エレキギターを手放さなかった。「追憶のハイウェイ61」では自分の意志を信じ、さらにロック色を強め、この先ずっとロック・ミュージシャンとしての人生を歩む決心をした。ディランこそロックのパイオニアと称されるゆえんはそこにあり、「追憶のハイウェイ61」こそ、ロックの原点である。
もともとプロテストソングライターであったディラン。プロテストソングの土俵にもっとも向いているものはロック音楽だということは、必然的であった。このアルバムは、5分を超える名曲(1)
Like A Rolling Stone が素晴らしいが、全体的にビートがびんびん利いていて、技巧がどうのこうのとかでなく、ひたすら熱いロック・スピリットが宿る1枚だ。カリスマとはこのことだ。 |
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