僕がソロではなく、バンド形式にひかれるのは、バンドは一人ではできないからである。なんだ当たり前のことじゃないかと言うかもしれないが、これがやろうと思ってもなかなかやれるものではない。気の合う友達と「さあ始めよう」といって趣味で始めるのもいいかもしれないが、そこに才能が伴うかどうかは未知数である。才能というのは始めから開花するわけではない。一緒に活動していくうちに化けていくわけだから、うまくいくかいかないかはやってみないとわからないのだ。成功できるのはほんのほんの一握りにすぎない。成功したとしても、メンバー同士で喧嘩して誰かが抜けて行くパターンだってある。バンドというのは想像以上にシビアである。そのシビアさがまた僕はたまらなく好きなのである。レッド・ツェッペリンのような完璧なバンド編成のグループは、まさに奇跡としかいいようがないだろう。一方で、イエスのように何度もメンバーが出たり入ったりを混沌と繰り返しながらも長く続いているグループも、それもまたひとつの奇跡だ。フリートウッド・マックのように、メンバー同士の仲の悪さを曲へと昇華していったバンドだってある。

 このページでは、バンドに必要な有能な人材を、日本の某人気お笑いグループを参考にして、大きく4タイプの性格にわけて取り上げる。どんなバンドにも、この4タイプのうち、最低限2タイプの人間はいるものである。それぞれがタイプを分け合ってバンドのバランスが保たれる。誤解しないで欲しいのは、有能な人間が大勢いればいいというわけではないということだ。有能な人間が多すぎると衝突崩壊する可能性だってある。逆に、メンバーが能力不足でも一人だけ有能な人間がいれば、バンドとして成り立つケースだってありうる。(2006/10/22)

存在そのものが超人的といわれる天才肌タイプ。人間性に魅力があり、バンドのカリスマとして、バンド・イメージを決定づける人気スターだ。統計ではボーカル担当者に多いようだ。


ジョン・レノン
ロジャー・ウォーターズ
ブライアン・ウィルソン
ジム・モリスン

カリスマ性はないが、並外れた作曲力と、冷静な判断能力、演奏技術を持ち、バンドの音楽面の強力な柱となる。統計ではギター担当者に多いようだ。


ポール・マッカートニー
デヴィッド・ギルモア
カール・ウィルソン
キース・リチャーズ

ほとんど目立っていないのだが、作曲や歌など、何かやらせてみたらすごいことをやってしまう侮れない奴。万年不遇。統計ではベース担当者に多いようだ。


ジョージ・ハリソン
リチャード・ライト
デニス・ウィルソン
ジョン・ポール・ジョーンズ

あまり音楽的には貢献していないが、いなきゃいないで寂しくなる存在。安心感のあるムードメーカー。脱退せずしぶとく残る。統計ではドラム担当者に多いようだ。


リンゴ・スター
ニック・メイスン
アル・ジャーディン
イアン・ペイス