イン・スルー・ジ・アウト・ドア
In Through The Out Door
1978
Led Zeppelin

実質ゼップの最後のオリジナル・アルバムである。ハードな曲は「In The Evening」と「I'm Gonna Crawl」の2曲だけ。ハード・ロックを期待している人には「?」なアルバムかもしれないが、このお茶目な雰囲気は、僕はとても好きである。ジョン・ポール・ジョーンズのキーボードが前面に押し出されている面では5作目の「聖なる館」と同じだが、こちらでは「聖なる館」の静かで神秘的なサウンドとはまったく違ったファンキーなキーボード・プレイが堪能できる。

とても好きな曲はロカビリー・タッチの「Hot Dog」。「アーァホッドーグ!」とシャウトするロバートの声がやたらと可愛い。ジミーのギターとジョン・ポール・ジョーンズのピアノもとても愉快だ。「Fool In The Rain」の南国チックな味付けも好きである。ゼップはとにかく何をやらせてもピカイチなバンドである。

あらゆるキーボード・パターンで作られた10分を超える大作「Carouselambra」は、キーボード・ロックのおよそ最良の形をした名曲である。2:07からのキーボード・ソロは80年代を先取しているし、キーボードの緊張感がもっとも高まる8:07からは、ボンゾの激しいドラムとキーボードが絶妙に絡み合い、ついつい興奮させられる。

ジャケット・デザインはすごくおしゃれでかっこいいが、ちなみに、このジャケはアングル違いで全部で6パターンあり、最初は封に入っていて、買って開けるまで何が出るかわからなかった。

バンド・アルバム・インデックス
Houses Of The Holy
Led Zeppelin
Led Zeppelin II
Led Zeppelin III
Led Zeppelin IV
Physical Graffiti
Presence