|
Led Zeppelin IV
1971
Led Zeppelin
|
|
レッド・ツェッペリンが出した8枚のオリジナル・アルバムは、どれも素晴らしく、どれもが全く違うテイストに溢れているため、順位を付けることは不可能だが、マストといえるのはこの4枚目である。これに収録されたドラマチックな大作「天国への階段」はBBCのリクエスト番組で、必ずといっていいほど毎年投票数1位に選ばれる名曲中の名曲で、もはやこれを聴かずしてロックを語るわけにはいかないからである。
このアルバムは、当初、メディアをあざむくため、あらゆる謎を提示する形で発表された。レッド・ツェッペリンのアルバムにして、バンド名のクレジットはなく、タイトルもない。ジャケットの絵だけを見て買うか買わないかを判断しなければならない。開けてみると、そこには「天国への階段」の歌詞が書かれてある。4つの不思議な記号も書かれていた(これはバンド4人を表している)。音楽はジミー・ペイジの魔術的なサウンドと、ロバート・プラントが愛読していたJ・R・R・トールキンの「指輪物語」の要素が同居した、それまでのツェッペリン・サウンドにはなかった神秘的なものになっていた。ツェッペリンがロックの神様といわれるのは、彼らが偉大なるハード・ロック・バンドでありながら、一方で、このような謎めいた一面も持っていたからではないか。 |
|
|