レット・イット・ブリード
Let It Bleed
1969
The Rolling Stones

 「ベガーズ・バンケット」以降から70年代前半にかけてのローリング・ストーンズは最盛期に入って、音楽的にも広がりを見せ、数多くの名曲名盤を残した。その中でも文句なしの名盤はこの「レット・イット・ブリード」だろう。それまで似ても似つかぬビートルズと比較され続けてションボリしていた彼らが、完全に自力ですごい曲を作れることを証明した大傑作。ローリング・ストーンズの創始者ブライアン・ジョーンズの脱退、ミック・テイラーの加入など、メンバー交代などが重なり、過渡期ともいえるが、その分、サックスやフィドルなど楽器数も増え、音のバラエティの豊かさは群を抜くが、それなのに捨て曲もなく、どこから聴いてもローリング・ストーンズらしさに溢れ、見事にまとまっている。1曲目「ギミー・シェルター」のギター・イントロにはどれだけのロック小僧が酔いしれたか。タイトル曲のカントリーブルース調も見事なグルーヴ感を醸し出しており、ミック・ジャガーのヴォーカルもミック・ジャガーだけの独自スタイルを確立、曲ごとに発声法を変えるなど、意地が感じられる。ストーンズのアルバムはどれもそうだが、いずれの曲にも芸と見せ場があり、まさに「俺たちで作った」感がほとばしる。自力のサバイバル・バンド、ローリング・ストーンズの魂の声を聴けっ!

バンド・アルバム・インデックス
12x5
Aftermath
Beggars Banquet
Between The Buttons
Bigger Bang, A
Black And Blue
Bridges To Babylon
December's Children
Dirty Work
Emotional Rescue
England's Newest Hit Makers
Exile On Main St.
Goats Head Soup
It's Only Rock'n Roll
Now!
Out Of Our Heads
Some Girls
Steel Wheels
Sticky Fingers
Tatoo You
Their Satanic Majesties
Undercover
Voodoo Lounge